No.2 【私が不登校になるまで①】
中学二年生、私のクラスには入学後しばらくして学校に来なくなった
不登校の女子生徒が一人いました。
その女子生徒はあまり周りに馴染めていないような子だったので、
学校に来なくなってしばらくするとその子を気にかける人もいなくなり、
誰もがその子の存在を忘れて普通に学校に通っていました。
私もそのうちの一人で、時々思い出したようにその子のことを
考えることはありましたが、正直特に仲が良かったわけでもない
その子のことにはあまり興味がありませんでした。
不登校の人に対して、「学校さぼって遊んでる」とか
特別そんな偏見を持っていたわけではありませんが、
私が知る限りいじめなどがあったようにも思えなかったので、
どうして学校にこないんだろう、
不登校の人って学校に来ない間何をしているんだろうと
不思議に思うことはありました。
その頃の私は、人見知りだったので狭く深くの人付き合いを
しつつ、委員会などには積極的に参加、部活動でもリーダーを任され、
成績や授業態度も比較的良かったため、先生からの評価も高く、
クラスのカーストの中でも上位のほうだったのではないかと思います。
(ただし、私はもともと性格が少しきついので、私のことを
良く思わない人も少なからずいたと思います。)
そんな学校生活を送っていたため、まさが私が不登校の当事者に
なるなんて、その頃の私には想像もつきませんでした。
しかし、比較的穏やかな学校生活を送っていたはずの私が
学校に行けなくなったのは、自分でも理解が追いつかないほど
あまりに突然のことでした。